💬 「また発作が起きたらどうしよう…」と不安なあなたへ
「このまま死んでしまうのではないか」
「心臓が止まるかもしれない」
パニック発作は、そんな強烈な恐怖を突然感じさせます。
でも、本当はあなたの命を守ろうとする「脳のアラーム」が少し過剰に反応しているだけなのです。
この仕組みを知ることで、恐怖の中に小さな希望を見つけられるかもしれません。
🩺 まずは、医師に相談するタイミングから
パニック発作は脳の「誤作動アラーム」ですが、つらさを抱えすぎると克服が難しくなるかもしれません。次のような場合には早めにメンタルクリニックや心療内科に相談してください。
- 発作が頻繁に起こり、外出や仕事、家事が困難
- 発作への恐怖(予期不安)が強く、家に閉じこもってしまう
- 不眠や抑うつ状態が続く
- 自分でコントロールできないほど強い不安がある
- 心臓や呼吸の病気かどうか判断できず不安が続く
専門の医師に相談することで、精神疾患の可能性も含め診断に基づく治療が受けられます。
メンタルプログレスでは、健康第一をコンセプトに、パニックの頻度が高い場合や、不安や恐怖感情が強い場合は、医師の治療とカウンセリングの併用をおすすめしています。
「こんなことで相談してもいいのかな」と思わず、医師にも相談してくださいね。
🧠 パニック発作は「脳の誤作動アラーム」
脳には、生き延びるために「闘争・逃走反応」という緊急モードが備わっています。
パニック発作では、この反応が必要以上に作動し、ちょっとした体の変化を「命の危険」と誤認してしまいます。
心拍数の上昇、呼吸の乱れ、手足のしびれ……。
これらは、体が全力で「助けよう」としている証拠なのです。
🧩 不安障害とパニック発作の違いを生む「脳の働き」
強い不安を感じても、必ずしもパニック発作が起きるわけではありません。
たとえば、会議前にドキドキしても「大丈夫」と流せる人もいれば、「息ができない!倒れるかも」と恐怖が暴走してしまう人もいます。
この違いは、脳の働きにあります。
💡 扁桃体(恐怖センサー)の感度
小さな体内変化を「大きな危険」と誤認しやすい人ほど、発作が起こりやすくなります。
💡 内受容感覚(interoception)
体の変化に敏感すぎると、ちょっとドキドキしただけでも、大病の可能性を考えて恐怖を大きくして発作が起こりやすくなります。
💡 前頭前野(理性のブレーキ)
「大丈夫だよ」と抑える役割を果たしますが、ストレスや睡眠不足などで働きが弱まると扁桃体が暴走しやすくなり発作が起こりやすくなります。
💡 海馬(記憶の管理者)
過去の恐怖体験を覚えており、その時の恐怖感情が大きいと「また起きるかも」という不安を呼び起こしてしまい発作が起こりやすくなります。
🧬 脳の「神経可塑性」と回復
脳には「神経可塑性」という性質があります。
これは、繰り返しの経験や学習によって、神経のつながり(神経回路)が変わり、新しい反応の仕方を習得できる能力のことです。
パニック発作が起きるとき、脳は「少しの体の変化=危険」という誤った学習をしています。
しかし、神経可塑性のおかげで、この誤った反応パターンを徐々に変えることができます。
例えば、呼吸法や認知行動療法(CBT)などを通して、「体の変化は危険ではない」と脳に繰り返し伝えることで、新しい安全な反応パターンが形成されます。
このようにして、扁桃体の過敏さが抑えられ、前頭前野の「大丈夫」と判断する働きが強化され、パニック発作が起こりにくくなるのです。
💡 発作時の対処法
これまでは、パニック発作が起こるメカニズムや背景についてご説明してきましたが、次は、実際に発作が起きてしまった時の対応を二つご紹介します。
✔ 呼吸を整える
「4秒吸って、6秒吐く」を繰り返す
→ 過呼吸を防ぎ、脳と体を落ち着けます。

✔ 五感に意識を向ける
音、触覚、匂いなど「今ここ」に意識を戻すと、暴走を和らげる助けになります。
🔰 パニック発作を防ぐ「普段の生活習慣」
パニック発作の予防のために、普段の生活で意識して実行すると効果的なものをいくつかご紹介します。できることから普段の生活に取り入れてみてくださいね!
- 睡眠をしっかり取って前頭前野の疲労回復
- タンパク質と鉄を意識した食事で、メンタルを安定させる脳内神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)が不足しないようにする
- 適度な運動で、ドキドキしても大丈夫だという安心体験を積む
- 人と話すことでストレスを溜めない
- 生活リズムを整えることで、健康な生活の基盤作り
🌿 こころを支える「栄養」の大切さ
私たちのこころと身体は切っても切り離せいない関係ですね。身体が健全であればメンタルも健全でいられます。
そのためには、栄養のバランスが取れた食事、十分な睡眠と休養、そして適度な運動が欠かせません。
精神科医の藤川徳美先生は、著書で「パニック発作やうつ症状の背景には、鉄やタンパク質不足が関わることが多い」と述べています(出典:『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』光文社新書)。
脳内の神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)は、タンパク質、鉄、ビタミンB群を材料に作られます。
糖質中心の食事やタンパク質・鉄の不足が続くと、脳の安定性が低下し、パニック発作が起きやすくなることがあります。
パニック発作や不安でお悩みならば、心に焦点を当てるのと同じくらい、栄養のバンランスのことも考えてみてください。
🧭 CBT(認知行動療法)の活用
CBTでは、「ドキドキ=死ぬ」という思い込みを「ドキドキ=準備のサイン」に書き換えていきます。
少しずつ不安場面に慣れながら、思考と行動を整えていくことで、脳の回路を新しく育てます。
これは「神経可塑性」を活用する治療法であり、克服のための大きな味方です。
💌 最後に
もしあなたが「新たな一歩踏み出して、不安や恐怖感情、緊張やパニック症状を克服したい」と思えたときは、どうぞメンタルプログレスの「無料お試しカウンセリング」をお試しください。

苦しい気持ちをありのまま受け止め、あなたの味方となり一緒に考えます。
お気軽にご相談ください。
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