SNS上でも桜の花をはじめ、春を感じさせる投稿が日増しに増えてきました。
待ちに待った春の訪れ、新型コロナによる非常事態宣言下ではありますが、春は本当に心を明るく穏やかにしてくれます。
ところで、そんな明るい気分に水を刺すようで恐縮ですが、春は気づかないうちに心身にストレスを溜めやすい季節だと言われているのをご存知ですか?
春は変化の季節
春は多くの方々が新年度を迎える季節。
つまり、環境が変化する季節でもあります。
学生さんなら入学、進学、クラス替え、就職・・・、社会人の方であれば人事評価や人事異動、異動に伴う引っ越し・・・。
そんな環境の変化と連動して新たな人間関係も生まれるし、またその逆で別れもあるでしょう。
このように日常生活にさまざまな変化が起こります。
それに加え、春は寒暖差の激しい季節でもあります。
汗ばむほどの暑い日もあれば、真冬のように冷たい風が吹く日もあります。
気温や環境などの変化によって、知らず知らずのうちに心身が疲労し、メンタルを支える自律神経の働きが乱れてしまう季節でもあるのです。
春に起こりやすい心身の不調
寒暖差や環境の変化によるストレスで自律神経が乱れると、心と体の両方に不調が現れます。
主な症状は、「イライラ」「憂鬱感」「不安感」「倦怠感」「やる気が起きない」といった精神的ものから、「手足の冷え」「体のだるさ」「不眠」「頭痛」などの身体的なものまでさまざまです。
一般的な「うつ」の症状とほとんど同じである上、春が過ぎてもなかなか改善されずに悪化して「うつ病」になってしまう人もいますので、心身に不調を感じたら用心と対策が必要です。
春に体調を崩しやすい人の特徴
春に起こりやすい心身の不調の症状は「春バテ」や「プチうつ」と呼ばれ、真面目な人ほど起こりやすいとされています。
他人のことを考えて自分の意見を心にしまい込んでしまう傾向のある方や、義務感が強かったり完璧主義で、自分自身を追い込んでしまう傾向のある方は、日頃からストレスを感じやすくなっているため注意が必要です。
「春バテ」「プチうつ」対策に必須の「セロトニン」
“幸せホルモン”とも称される「セロトニン」は脳内で働く神経伝達物質のひとつで、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっています。
「セロトニン」が不足すると脳の機能の低下が見られたり、心のバランスを保つことが難しくなり、ストレス障害やうつ病、睡眠障害などの原因になりうることも知られています。
また、「セロトニン」は夜になると睡眠を促す「メラトニン」に変化します。
そのため「セロトニン」が不足すると、不眠症や睡眠の質の低下を引き起こす原因となります。
よって、心身の不調を感じたら、いやいや、心身に不調を感じていなくても、幸せのためにも「セロトニン」を増やすことをお勧めします!
厚生労働省の用語解説:「セロトニン」
セロトニンを増やす3つの方法
1)毎朝太陽の光を浴びる
セロトニンを分泌するのはセロトニン神経です。
このセロトニン神経は日光など強い光が網膜に入ることで3)で説明する「トリプトファン」を合成して「セロトニン」の分泌を開始します。
また、「セロトニン」は夜の睡眠中には合成されないため、朝目覚めた時には「セロトニン」はエンプティーの状態です。
朝起きたらまずはカーテンを開けるなどして太陽の光を浴びることで、「セロトニン」の分泌をスタートさせることが大切です。
2)リズミカルな運動
リズミカルに体を動かすことで「セロトニン」の分泌が促進されることが知られています。
例えば、散歩する、深呼吸、歌を歌う、ガムを噛むことでも「セロトニン」は分泌されます。
現代人は屋内で過ごすことが多く、身体を動かすことをできるだけ避けようとする傾向が見られます。
そんな傾向が自分が当てはまると思ったら、意識して体を動かしましょう。
3)適切な食生活
「セロトニン」は脳内で作られますが、その材料として必須アミノ酸の「トリプトファン」が必要となります。
ただし、「トリプトファン」は体内で生成できないので、食事から摂らなければなりません。
「トリプトファン」が多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。
その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。
最後に
春はとても気持ちの良い季節ですが、環境の変化で心身が不調になりやすい季節でもあります。
この素晴らしい季節を満喫するためにも、是非「セロトニン」を意識して日光を浴びて適度な運動とバランスの良い食生活を心がけましょう!!
もし、メンタルの不調でお悩みでしたら、お気軽にご相談ください。
苦しい気持ちをありのまま受け止め、あなたの味方となり一緒に考えます。
お気軽にご相談ください。
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